働くママの日々是修行。
家庭と仕事の両立に悩むママの生活雑感。
2009
October 10
October 10
入手できたので、読みました。
「●●君を殺して何になるー光市母子殺害事件の陥穽ー」 増田美智子著
内容的には、光市母子殺害事件の被告の生の声がここまで綴られたものはなかったし、門田さんに被告が伝えた言葉の背景が垣間見えた部分があったので、一気に読み進めたし。
被告が予想以上に精神的に幼くて、社会性がないことが十分に理解できたから、マスコミの偏った報道について考えることもできた。
だが、私はこの著者が実名で出版した論拠に賛同できないし、本人の依頼を受けて代筆した作品ならいざしらず、この程度の内容で実名を記す意味がわからない。
そして、取材拒否した方とのやりとりが面々と綴られているが、ライターの一人として、彼女の取材依頼や取材を拒否した人とのやりとりを見ていると、自分の考えだけが正しいと言わんばかりで不愉快だった。
彼女の筆には愛情がない。
そして、何のために書いたのかの理由もよくわからない。
この被告が死刑になることに納得がいかないのはなぜなのか?
誤って殺人を犯したのはこの被告だけではないし、死刑制度反対という立場で広く何かを論じているわけでもない。
この被告に会って話したから死んでほしくない?
会ったことがない死刑囚は死んでもいいの?
彼よりもっと情状酌量すべき死刑囚はいると思うけど? と、読み進むうちに筆者に対する疑問が次々浮かんでしまうのだ。
門田さんのように、長い時間かけて取材対象者に寄り添い、本当の意味で当事者に納得してもらえるほどの内容ではない。
大体、被告本人に許可を得ているというなら、ちゃんと書面の取り交わしをしておくものだし、当然原稿のチェックも受けてもらうべきだと思う。
個人的には、ライターのあり方について考える一冊になってしまったかな。
「●●君を殺して何になるー光市母子殺害事件の陥穽ー」 増田美智子著
内容的には、光市母子殺害事件の被告の生の声がここまで綴られたものはなかったし、門田さんに被告が伝えた言葉の背景が垣間見えた部分があったので、一気に読み進めたし。
被告が予想以上に精神的に幼くて、社会性がないことが十分に理解できたから、マスコミの偏った報道について考えることもできた。
だが、私はこの著者が実名で出版した論拠に賛同できないし、本人の依頼を受けて代筆した作品ならいざしらず、この程度の内容で実名を記す意味がわからない。
そして、取材拒否した方とのやりとりが面々と綴られているが、ライターの一人として、彼女の取材依頼や取材を拒否した人とのやりとりを見ていると、自分の考えだけが正しいと言わんばかりで不愉快だった。
彼女の筆には愛情がない。
そして、何のために書いたのかの理由もよくわからない。
この被告が死刑になることに納得がいかないのはなぜなのか?
誤って殺人を犯したのはこの被告だけではないし、死刑制度反対という立場で広く何かを論じているわけでもない。
この被告に会って話したから死んでほしくない?
会ったことがない死刑囚は死んでもいいの?
彼よりもっと情状酌量すべき死刑囚はいると思うけど? と、読み進むうちに筆者に対する疑問が次々浮かんでしまうのだ。
門田さんのように、長い時間かけて取材対象者に寄り添い、本当の意味で当事者に納得してもらえるほどの内容ではない。
大体、被告本人に許可を得ているというなら、ちゃんと書面の取り交わしをしておくものだし、当然原稿のチェックも受けてもらうべきだと思う。
個人的には、ライターのあり方について考える一冊になってしまったかな。
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2009
October 04
October 04
ドキュメントノベルという言葉に惹かれて購入した。
「指揮官たちの特攻~幸福花びらのごとく~」 城山三郎著
神風特別攻撃たい第一号に選ばれ、レイテ沖に散った関行男大尉。敗戦を知らされないまま、玉音放送後に最後の特攻隊員として沖縄へ飛び立った中津留達雄大尉。すでに結婚して家庭の幸せをもつかんでいた青年指揮官たちは、その時をいかにして迎えたのか。海軍兵学校の同期生であった二人の人生を退避させながら、戦争と人間を描いた哀切のドキュメントノベル。
戦争下という極限状態の中だからこそ、人間の本質が見えてしまうもので。
自分の憂さを晴らすために人に暴力をふるう人もあれば、一人で死ぬ勇気を持てずに死ななくてよい部下を道連れにする上官もいて…。
死ぬ瞬間、きっと家族に思いを馳せただろう人たちがたくさんいたからこそ、現在があるというのに。
自分だけが可愛くて、自分の幸せのために他人を傷つけるのが平気な人が大多数の世の中で、人は幸せになることはできるのだろうかと思った…。
そして「回天」のことは知っていたのだけれど、「桜花」のことは知らなかったので、これから関連書籍を探して読んでみようと思った。
2009
September 27
September 27
最近は、実在の人物をモデルにした小説を読んでいた。
「破獄」 吉村昭著
昭和11年青森刑務所脱獄。昭和17年秋田刑務所脱獄。昭和19年網走刑務所脱獄。昭和22年札幌刑務所脱獄。犯罪史上未曽有の4度の脱獄を実行した、無期刑囚・佐久間清太郎。その緻密な計画と大胆な行動力、超人的ともいえる手口を、戦時中・戦後の混乱した時代背景に重ねて入念に追跡し、獄房で厳重な監視を受ける彼と、彼を閉じ込めた男たちの息詰まる闘いを描破した力作。
文句なく、面白かった一冊だった!
いろいろな読み方があると思うけど、私は佐久間清太郎とそれを取り巻く人たちの心理に着目しながら読み進めた。
厳しい時代だったけど、現代と違って恩情という言葉がいきていた、いまより人間らしい時代だったからの結末なのかもしれないと思った。
「八甲田山 死の彷徨」 新田次郎著
日露戦争前、厳寒の八甲田山山中で過酷な人体実験が強いられた。神田大尉が率いる青森5部隊折衷で進退を協議しているとき、大隊長が突然前身の命を下し、指揮系統の混乱から、ついには199名の死者を出す。少数精鋭の徳島大尉が率いる弘前31部隊は、11日間にわたり210余キロの全工程を完全に踏破する。2隊を比較して、自然と人間の闘いを迫真の筆で描く長編小説。
八甲田山の雪中行軍でたくさんの犠牲が出たことしか知らなかったので、物語に引き込まれ、3時間で読破した。
これが史実だっていうのが哀しい…。
これは映画を観てみたいと思ったので、近くGEOに買いに行こうと思う。
今週は取材が続き、外勤が多いので、小説ばかりを読むことになりそう。
また本の衝動買いをして、未読用の本棚に15冊、未読のコミックが30冊とノルマが増えてしまっているので、今日は一日家にいて、読み進めないとね

2009
September 21
September 21
入院していたユリ・マリに付き添っている時間に、久々に集中的に読書をしていた。
気分的にノンフィクションを読む気になれず、小説を中心に。
「脳男」 首藤瓜於著
連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げたこの男は、共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとする。そんなとき、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた…。
第46回江戸川乱歩賞受賞作ということで、期待を持って読み始めたけど、「天使のナイフ」を読んだときのような感動はなかったかな~。
ストーリーは面白いんだけどリアリティがないので、眠る間を惜しむほど作品に引き込まれることはなかったかも…。
でも、この作家さんには興味を持ったので、別な作品も読んでみようと思う。
「死刑囚34年~不屈の男・免田栄の歳月~」 潮谷総一郎著
絶望の淵からたった一人で闘い始めた死刑囚・免田栄。その34年にわたる苦悩の姿と、激しく揺れ動く心理を、免田被告が「心の師」と仰いだ著者が、その交流を通して克明に描く。
これはブックオフで見つけたノンフィクションで、免田事件のことは名前だけ知っていたので思わず手にとったのだけれど。
書いてある事実に衝撃的なことは多いのだけど、支援者の方の手記なので、死刑囚本人の気持ちの動きに関する記述が少なすぎて、正直期待はずれだった一冊。
これは免田さん本人の手記を探して読んでみようと思う。
「不自由な心」 白石一文著
人は何のために人を愛するのか? その愛とは? 幸福とは? 死とは何なのか? 透徹した視線で人間存在の根源を見つめ、緊密な文体を駆使してリアルかつ独自の物語世界を構築した、会心の作品集。
書店で平積みになっているのをよく見かけていて、興味を持った作家の一人だったので、お試しのつもりで買ったのだが、アタリだった!
不倫を含めた恋愛の話も多いのだけれど、サラリーマンが主人公の作品ばかりなので、仕事や職場での立場、人間関係に関する設定やエピソードがすごく良かった。
「一瞬の光」 白石一文著
38歳という若さで、日本を代表する企業の人事課長に抜擢されたエリート・橋田浩介。彼は男に絡まれていたところを助けたことがきっかけで、短大生・中平香折と知りあう。社内での派閥抗争に翻弄されるなか、橋田にとって彼女の存在は日増しに大きくなり、香折との交流を通じて、これまでの自分の存在意義に疑問を感じ、本当に大切なことを見出していくのだった…。
前半はリズムに乗り切れなくて、読むのを辞めようかと思ったのだけれど、後半の愛情の持ち方が屈折した香折と愛されて育った健康的な瑠衣との間で揺れ動く様子や、派閥抗争のやりとりが非常に面白かった。
私も両親に愛されて、何不自由なく育った人の健康的な恋愛観について行けないタイプの人間なので、余計に感情移入したのかもしれない。
「殺人の門」 東野圭吾著
「倉持修を殺そう」と思ったのはいつからだろう。悪魔のごときあの男のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。そして数多くの人間が不幸になった。あいつだけは生かしておいてはならない。でも、私には殺すことができないのだ…。殺人者になるために、私に欠けているものは一体何なのだろうか? 人が人を殺すという行為はいかなることなのか。直木賞作家が描く、「憎悪」と「殺意」の一大抒情詩。
これは、過去に読んだのかの記憶が曖昧で購入。東野作品にコメントは不要だろう。
文句なく、面白かった。
「秋の森の奇跡」 林真理子著
輸入家具店店長の裕子は42歳。夫と娘と何不自由ない毎日を送っていたが、実母が認知症になったことから、その人生が大きく暗転する。母親の介護をめぐる実兄との諍い、夫の隠された過去への不信感から逃れるように、裕子は妻子ある男との関係を深めていく。不倫でも浮気でもない、真の恋愛を求める裕子は、魂の触れあう真の恋を掴むことができるのだろうか。
病院で手持ちの本を読みつくしてしまい、売店で購入した一冊。林真理子さんの作品を読むのは、「anego」以来だったのだが、正直いま一つという感じ。
魂の触れあう真の恋というフレーズに惹かれたのに、結局不倫の話でしょ? というのが率直な感想。
介護を巡る実兄と義姉とのやりとりは、リアリティがあって面白かったけど。
家庭のある主婦の恋愛がこんなにイージーなんて、逆につまらないなぁと思ってしまった。
「ドラゴン・ティアーズ 龍涙~池袋ウェストゲートパークⅨ」 石田衣良著
茨木の奴隷工場から中国人少女が脱走した。250人の研修生の強制送還まで、タイムリミットは一週間。捜索を頼まれたマコトは、チャイナタウンの裏組織“東龍”に近づく。
私が唯一新刊購入する、大好きな池袋ウェストゲートパークシリーズの最新刊。
テーマが時代を捉えていること、底辺層の哀しみに溢れつつも、人への愛情が随所にちりばめられていて、今回も一気読みしたわ~。
これだけ読んでも、まだ未読用本棚に10冊以上の本が残っている…。
読書の秋だし、がんばらなきゃ

2009
September 03
September 03
姉兄と、一人だけ年が離れた末っ子は、甘やかされ放題で育っている。
まず、上3人を虐待かと見まがうばかりの厳しさで育てたパパが大甘。
対等にケンカすると自分が叱られるので、小学生チームは何でも譲る。
ギャーギャーわめく声に、根負けするおばあちゃん。
そりゃもう、天上天下唯我独尊状態

どんなにわがままを言っても、こうやって笑えば許されると思っている(笑)。
昨日も、長女が部屋で寝ているから、2階に上がっちゃダメだというのが気に食わなくて、ギャーギャー騒いでいるので、明日の遠足のおやつを買いに連れ出さざるをえなかったほど

「サクとママ、デートみたい!」と本人はご満悦だけど。
いまが人生で一番幸せな時期だから多めに見るけど、いつかきみも母親になって、ママと同じ思いをするんだよ
