働くママの日々是修行。
家庭と仕事の両立に悩むママの生活雑感。
2010
March 07
March 07
北川歩実三昧は続いております…。
「真実の絆」 北川歩実著
資産百億の大磯光平は医師から余命数年と宣告された。跡取りのない大磯はすでに親戚に財産分与する遺書を作成したが、かつてもうけた血のつながりの可能性のある子の存在に気づき、弁護士に捜させる。
金をめぐり、にわかに蠢く男女。DNA鑑定が繰り返され親子関係と愛情が偽装される。ついに起こる殺人そして驚愕の真実とは…。
北川作品は読み始め「これってSF?」と思わせるものが多々あります。
私はSF小説は苦手なので、物語に乗るまでは結構苦痛を伴うのですが、着地点には文句ありません。
リアリティがあるとも思いませんが、伏線の張り方、本筋とは異なる登場人物の動きや心情にも十分引き込まれます。
久々に全作読んでみようと思う作家さんですね。
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2010
February 27
February 27
最近は徒歩移動が多く、あまり読書が捗りません。
「永訣の朝~樺太に散った九人の逓信乙女~」 川嶋康男著
みなさん、これが最後です。さようなら、さようならー。戦後間もない昭和20年8月20日、南樺太・真岡郵便局に勤務する、9人の若い女性電話交換手が自決した。ソ連軍進駐の予測不可能な状況下、使命を全うする中で、何が彼女らを死に追いやったのか。関係者への徹底取材で、当時の乙女らの日常と事件の全貌を追跡する。
正直、全然事件の全貌は明らかになったいないのだけれど

ただ、戦後の混乱期、当時の日本の価値観では、この悲劇は避けがたかったのだろうと想像はできます。
責任を逃れるため、嘘の証言をした当時の郵便局長の気持ちもわからなくはないし。
でも、面白いとは言い難い内容でした。
「金のゆりかご」 北川歩実著
タクシー運転手の野上雄貴は、GCS幼児教育センターから入社要請を受け、不審を抱く。GCSが発明した「金のゆりかご」と呼ばれる機械で育てられ、一時は天才少年ともてはやされたが、能力の限界が露呈し見捨てられた自分。真意を探るうち、子どもが次々と精神に錯乱をきたした事件が浮かび上がる。やがて、ある母親が失踪、殺人事件が起こる…。
紀伊国屋でPOP付きで平積みされていて、思わず手にとった一冊だったけど…。
すごく面白かった!
ある程度までは予想があたるんだけど、いい意味での裏切りがふんだんに作品内にしかけられていて、久々に著作を次々購入していまいました~

「もう一人の私」「僕を殺した女」「天使の歌声」も読破。
どれも、秀逸でした。
疲れているので、メモには残しませんが(笑)。
2010
February 14
February 14
「夫婦でがんになりまして…」 唐麻好著
もし夫がいなくなってしまったら、どうやって子ども二人を抱えて生きていけばいいのだろうー。
妻が胃がんを患った10年後、今度は夫の身体を病魔が蝕んでいた。
ショックと諦めに支配されそうになった妻。しかし、がんと診断されても元気で明るい夫の姿は、家族に奇跡を起こす…。
いま時期でなければ、もっと感情移入して読めたのかもしれないけど(笑)。
夫がいなくて途方に暮れるなんて人生、私には縁がないからなぁ…。という感想しかありません。
「飲酒運転で犯罪者になった~実録・交通刑務所~」 川本浩司著
飲酒運転で実刑が下った。会社には辞表を出し、子どもには海外出張と偽り家を出た。行き先は道交法違反者をzつめた交通刑務所。
「おまえらはゴミだ!」と看守に罵倒され、便所で身体を洗う生活が待っていた。入所4カ月目、ようやく届いた妻からの手紙には離婚の文字があった…。
夫と憎み離れていく妻、壊れていく家庭、軽い気持ちで犯した罪が人生を崩壊させていく。前科を背負ったビジネスマンの未来は?
私ならこの程度のことで、離婚しようとは言わないな。っていうか、言わなかったよな(笑)。
これなら「刑務所の中」の方が、ずっと面白かったと思う。
「子どもの心のコーチング」 菅原裕子著
コーチングの技術を応用して、子どもの内なる能力を引き出し、子どもが自分で考え、答えを出せる子育て法を紹介。
私はよくないことばかりしているなぁと、わが身を反省

でも、自分に余裕ができるまでは、実践できない気がする(笑)。
今週読んだ本は、残念ながらはずればかり。
これから北川歩美を読み始めるので、期待しています。
2010
January 30
January 30
週の前半は余裕があったので、立て続けに小説を読んでいました。
「約束の河」 堂場瞬一著
法律事務所長・北見貴秋は、ドラッグ依存症による2カ月の入院療養から戻ったその日、幼馴染の作家・今川が謎の死を遂げたことを知る。自殺か、事故か、それとも…。死の真相を探ろうとする北見の前に、ドラッグによって失われた記憶の壁が立ちはだかる。
大好きな堂場作品ですが、これはイマイチ。
だって、1/3を読んだところで、後半の筋書きが読めちゃったんだもん。
最後まで読みましたが、いつも警察小説ほど引き込まれはしませんでした

「見えないドアと鶴の空」 白石一文著
結婚して6年。繁村昴一は、2年前に出版社を辞め、失業中の身。いまは大手代理店に勤める妻絹子が家計を支えている。ある日、昴一が絹子の幼馴染である由香里の出産に立ち会ったことから、きわどい三角関係が始まる。やがてゆかりの不思議な「能力」に気づいた昴一は、二人の故郷へと飛ぶ。そこには想像を絶する事態が待っていたー。
「不思議な能力」が含まれていたことで、いままでの白石作品のようにはのめりこめなかったのだけれど。
主人公が結婚生活を振り返って思う心情が、個人的につきささってくる感じだった。
夫が会社を辞めたとき、経済生活を保持することを何より優先し「自由」を与えたことに、妻としてなすべき献身は何一つありはしなかった…。
自分のことを言われているかと思ったよ

「サヨナライツカ」 辻仁成著
「人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと愛したことを思い出すヒトにわかれる。私はきっと愛したことを思い出す」。“好青年”とよばれる豊は結婚を控える中、謎の美女・沓子と出会う。そこから始まる、激しく狂おしい性愛の日々。二人は別れを選択するが、25年後の再会で…。
映画を観る前に原作を読んでおこうと思って購入したものの、辻さんの印象が悪くて、なかなか食指が動かなかったのに…。
読み始めたら止まらなかったよ。久々に読書で泣いたもん

結婚しても、子どもがいても、忘れられない恋はある。きっと誰でも。
私はその想いを全うすることはできなかったけれど、いまでも時折、心の中でその人に話しかけてる。
もうきっと会えないし、彼は私のことなど思い出しもしないだろう。
でも、私は忘れない。
その人をまっすぐに信じられたこと。全身全霊で愛されたこと。お互いしか見えなくて、それは永遠に続くと無邪気に思っていた日々のこと…。
その人だけが、私をただの女にしてくれた。
相手がどう望むかを考えるのではなく、自分がどうしたいのかを素直に言えた、たった一人の人。
そんなことを思い出させてくれた、貴重な一冊だった。
何とか時間をやりくりして、映画も観たいと思っている。
2010
January 24
January 24