働くママの日々是修行。
家庭と仕事の両立に悩むママの生活雑感。
2010
January 30
January 30
週の前半は余裕があったので、立て続けに小説を読んでいました。
「約束の河」 堂場瞬一著
法律事務所長・北見貴秋は、ドラッグ依存症による2カ月の入院療養から戻ったその日、幼馴染の作家・今川が謎の死を遂げたことを知る。自殺か、事故か、それとも…。死の真相を探ろうとする北見の前に、ドラッグによって失われた記憶の壁が立ちはだかる。
大好きな堂場作品ですが、これはイマイチ。
だって、1/3を読んだところで、後半の筋書きが読めちゃったんだもん。
最後まで読みましたが、いつも警察小説ほど引き込まれはしませんでした

「見えないドアと鶴の空」 白石一文著
結婚して6年。繁村昴一は、2年前に出版社を辞め、失業中の身。いまは大手代理店に勤める妻絹子が家計を支えている。ある日、昴一が絹子の幼馴染である由香里の出産に立ち会ったことから、きわどい三角関係が始まる。やがてゆかりの不思議な「能力」に気づいた昴一は、二人の故郷へと飛ぶ。そこには想像を絶する事態が待っていたー。
「不思議な能力」が含まれていたことで、いままでの白石作品のようにはのめりこめなかったのだけれど。
主人公が結婚生活を振り返って思う心情が、個人的につきささってくる感じだった。
夫が会社を辞めたとき、経済生活を保持することを何より優先し「自由」を与えたことに、妻としてなすべき献身は何一つありはしなかった…。
自分のことを言われているかと思ったよ

「サヨナライツカ」 辻仁成著
「人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと愛したことを思い出すヒトにわかれる。私はきっと愛したことを思い出す」。“好青年”とよばれる豊は結婚を控える中、謎の美女・沓子と出会う。そこから始まる、激しく狂おしい性愛の日々。二人は別れを選択するが、25年後の再会で…。
映画を観る前に原作を読んでおこうと思って購入したものの、辻さんの印象が悪くて、なかなか食指が動かなかったのに…。
読み始めたら止まらなかったよ。久々に読書で泣いたもん

結婚しても、子どもがいても、忘れられない恋はある。きっと誰でも。
私はその想いを全うすることはできなかったけれど、いまでも時折、心の中でその人に話しかけてる。
もうきっと会えないし、彼は私のことなど思い出しもしないだろう。
でも、私は忘れない。
その人をまっすぐに信じられたこと。全身全霊で愛されたこと。お互いしか見えなくて、それは永遠に続くと無邪気に思っていた日々のこと…。
その人だけが、私をただの女にしてくれた。
相手がどう望むかを考えるのではなく、自分がどうしたいのかを素直に言えた、たった一人の人。
そんなことを思い出させてくれた、貴重な一冊だった。
何とか時間をやりくりして、映画も観たいと思っている。
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