働くママの日々是修行。
家庭と仕事の両立に悩むママの生活雑感。
2009
November 03
November 03
絶版になっていた本を、ようやく手に入れた~!
「異形の愛」 キャサリン・ダン著/柳下毅一郎訳
傾きかけたサーカスの団長が計画した「お金をかけずにサーカスを再建する方法」とは、妊娠中の妻にありとあらゆる毒薬を飲ませて、見世物用のフリークスを誕生させることだった。
親に望まれて生まれたフリークス同士の切なくも哀しい「異形の愛」は、信者自らが手足を切り落とすという破壊的な身体損傷カルトを生み出してしまう。
からだの異形とこころの異形、ふたつの異形が交差する愛と憎悪の行きつく先は…。
私は映画「フリークス」を観ていないので、登場人物のグロテスクさに引きずられることなく、物語に没頭できたのではないかと思う。
この物語は、せつなくも哀しい愛の物語だった。
主人公それぞれの家族への想い、自分が支配者であるために人を傷つける行為を正当化し実践してしまう心の歪さ…。
感覚的にはまったく理解できないけれど、自分の心の中にある黒く歪んだ感情が揺さぶられた気がした。
私もいま抱えている負の感情を、自分で整理することができたら、誰かをもっと幸せにすることができるのだろうか。
PR
