働くママの日々是修行。
家庭と仕事の両立に悩むママの生活雑感。
2009
August 29
August 29
1985年日航機123便の墜落事故に関する本を読みあさっていた。
「墜落の夏~日航機123便事故全記録~」 吉岡 忍著
1985年8月12日、日航123便ジャンボ機が32分間の迷走の果てに墜落し、急峻な山中に520名の生命が失われた。いったい何が、何故起こったのかと問う暇もなく、遺族をはじめとする人々は空前の出来事に日王泣く翻弄されていく…。国内最大の航空機事故を細密に追い、ジャンボに象徴される現代の巨大なシステムの本質にまで迫る。
「墜落遺体~御巣鷹山の日航機123便」 飯塚 訓著
1985年8月12日、群馬県・御巣鷹山に日航機123便が墜落。何の覚悟も準備もできないまま、一瞬にして520人の生命が奪われた。本書は、当時、遺体の身元確認の責任者として、最前線で捜査にあたった著者が、前遺体の身元が確認されるまでの127日間を、渾身の力で書きつくした、悲しみ、怒り、そして汗と涙にあふれた記録。
「墜落現場・遺された人たち~御巣鷹山、日航機123便の真実~」 飯塚 訓著
日本人の記憶に深く刻まれた、520人の生命を一瞬にして奪ったあの大事故。当時、最前線で前遺体の身元確認にあたった著者が、やむにやまれぬ思いで、大事故の裏に現存する、人々の知られざるその後を追跡。落下する機中で書き残された遺書が遺された家族の中に生きている様、一人息子を失った母のやり直し人生…。極限の惨状を共有したものだに語られる心の叫びとは。
「隠された証言~日航123便墜落事故~」 藤田 日出男著
1985年8月12日、日航123便は群馬県御巣鷹山山中に墜落し、520名の犠牲者を出した。発表された事故原因は圧力隔壁破壊。だが、その結論には多くに専門家が首をかしげた。何が隠されたのか。元日航パイロットが、各種の資料を収集し、事故原因を追究する。そして、ついに内部告発者があらわれ、隠されて歌証言が事故の真相と隠ぺいに構図を浮き彫りにした。
「日航機遺体収容~123便、事故処理の真相~」 河村 一男著
1985年8月12日、日航123便ジャンボ機墜落から20年。壮絶な現場で、全員の身元確認をめざした警察の苦闘を、当時の警察総指揮官が初めて明かす一部始終。
いつもなら一冊ごとに感想を記すのだが、今回は全体を通しての感想を。
個人的に興味深く読んだのは、「墜落の夏」と「隠された証言~日航123便墜落事故」の2冊だ。
「墜落の夏」は、ノンフィクションライターが緻密な取材に基づいて書いているので、説得力もあるし、まとまりもある。何より、事故後1年でここまで調べ上げたのかと、本当に感心した。
そして「隠された証言」は、日航の中にいる社員が、真実を追求すべく、いろいろな人と関わりながら書き上げた渾身の一冊といえると思う。事故の真相を究明しようとしない日本政府(といっても過言ではないと思う)に対して、真実を積み上げることで疑問を呈している。また、運輸省関係者の中にも、自らの立場を危うくしながらも内部告発を辞さない人たちが多かったことに、改めて気付かされる一冊だった。
一方、警察関係者の著作に関しては、嘘や誇張、自己主張が激しすぎる。
記憶違いという側面もあるのだろうが、いかに自分ががんばったかを書きこむこと、自論を正当化することに力を注いでいるのはいかがなものかと思う。
もっと感情をおさえて、事実だけを綴る方が、読者の心を揺さぶったのではないだろうか。
日航機墜落事故に関して、再調査が行われることはないだろう。
それは、隠さざるをえない、公表できない事故原因があるからとしか思えない。
今後も、機会があれば読み進めようと思うテーマの一つだ。
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