働くママの日々是修行。
家庭と仕事の両立に悩むママの生活雑感。
2009
May 02
May 02
遅ればせながら、西川美和監督の「ゆれる」を観た。
都会に出て成功した弟。地方で家業を継ぎ、家に縛られる兄。
信じる、信じられる。裏切る、裏切られる。奪う、奪われる。許す、許される。
兄弟の中でこんな感情が起きたことがない私には、その心理を理解することはできなかったけれど。
弟の証言を聞いた兄が、被告人席で口もとに笑みを浮かべたシーンで、背筋がゾッとした。
感情を殺すことを当たり前に生きてきて、周りのわがままをすべて許してきて。
諦めと寛容が綯い交ぜになった気持ちがあふれ出ているようで、涙が出た。
映像も良かったけれど、何より脚本が良かったと思う。
東京で写真家として成功した猛は母の一周忌で久しぶりに帰郷し、実家に残り父親と暮らしている兄の稔、幼なじみの智恵子との3人で近くの渓谷に足をのばすことにする。
懐かしい場所にはしゃぐ稔。稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子。
だが渓谷にかかった吊り橋から流れの激しい渓流へ、智恵子が落下してしまう。その時そばにいたのは、稔ひとりだった。
事故だったのか、事件なのか。
裁判が始められるが、次第にこれまでとは違う一面を見せるようになる兄を前にして猛の心はゆれていく。
やがて猛が選択した行為は、誰もが思いもよらないことだった──。
都会に出て成功した弟。地方で家業を継ぎ、家に縛られる兄。
信じる、信じられる。裏切る、裏切られる。奪う、奪われる。許す、許される。
兄弟の中でこんな感情が起きたことがない私には、その心理を理解することはできなかったけれど。
弟の証言を聞いた兄が、被告人席で口もとに笑みを浮かべたシーンで、背筋がゾッとした。
感情を殺すことを当たり前に生きてきて、周りのわがままをすべて許してきて。
諦めと寛容が綯い交ぜになった気持ちがあふれ出ているようで、涙が出た。
映像も良かったけれど、何より脚本が良かったと思う。
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